星のや竹富島に宿泊しました。今までに星のやに泊まったことがある人から、聞いてはいたけれど、これほどまでに素晴らしい場所とは思いませんでした。
24時間が特別な24時間に変わる、魔法のようなひと時。何が星のや竹富島での滞在をこんなに素敵なものにしてくれるのか考えてみました。
その理由の一つは、星のや竹富島が地元・沖縄竹富島に対して持つ敬意(リスペクト)にあるのではないかと思いました。
地元・沖縄へのリスペクト①ゆんたくラウンジ
感動のひとつが、ゆんたくラウンジと呼ばれる共有スペースです。
飲み物や地元のお菓子が置かれていて、それを自由に楽しめるだけではなく、沖縄に関する本や、道具(竹富島伝統の足踏み式木製織機)も置かれていて、沖縄について考えるきっかけを与えてくれます。

足踏み式木製織機のそばには、沖縄の伝統的な織物、芭蕉布に関する本や織物が置かれていて、そのうちの一冊の本には人間国宝だった平良敬子さんについて書かれていました。100歳を過ぎても芭蕉布の普及に努めた生涯が紹介されていて、沖縄の文化の魅力を新たに知ることができました。
ラウンジの奥には密かにショップが展開されていて地元・竹富島の窯元で作られた食器や布製品が売られています。
他にも、地元から選りすぐられたちんすこうやパイナップルケーキが用意されていて自由に試すことができ、「島のひととき」(14:00~15:50)と題された時間にはジーマミー豆腐を頂きました。初めて食べたのですが、もっと早く食べてみれば良かったと思うくらい美味しかったです。こんな風に沖縄という土地への興味やリスペクトが自然と沸き起こる空間が提供されています。
地元・沖縄へのリスペクト②ミンサー柄の調度品


ゆんたくラウンジで紹介されていた沖縄の織物ですが、その代表的な柄にミンサー柄があります。このミンサー柄が棟内の各所に配置されていました。
ミンサー柄とは琉球王朝の時代から沖縄に伝わる「ミンサー織り」の柄のことです。その柄は五つと四つの模様からなっており「いつの世も末永く幸せに…」という意味が込められています。また大事な人を守ってくれるお守りのような力が信じられており、ミンサー織りは大切な人へと送られてきたそうです。
ミンサー柄の意味 – 瀬長島ウミカジテラス【公式】
五(いつの)四(世も)という意味から、五つの■と四つの■で構成された縞模様なのだそうです。
写真は、星のや竹富島のレセプションでのものです。こんなところにも地元・沖縄への想いを感じました。
地元・沖縄へのリスペクト③島人(しまんちゅ)の朝ごはん



地元・竹富島で受け継がれてきた食がテーマになっている朝ごはんです。
私は、米がとれなかった竹富島で食べられてきた雑穀をアレンジしたシリアルの朝ごはんを頂きました。
食べている間も、米がとれなかった島の人たちの暮らしに思いを馳せ、それが自然と今の自分が置かれている環境への感謝につながりました。ブログ用に書いているのではなく、本当にそんな安らかな気持ちになる心地の良いひと時でした。
地元・沖縄へのリスペクト④星のや限定 朝の水牛車散歩

水牛車で竹富島の集落を回りました。
邪気が来ないように、わざと直線ではなく作られている集落の道路の話、T字路に置かれている石敢當や各家ごとに異なるシーサーの顔の話、引っ張ってくれている水牛の話、三線の調べに合わせた歌、自然にそのすべてに引き込まれる不思議な時間でした。水牛車は人手不足でこの春から営業を中止していると聞いていたので、星のや竹富島がコラボして復活したのであれば、地元への貢献も欠かさず行っているのだと思います。
以上、どの体験からも、星のや竹富島の、地元に寄り添う、企業としての真摯な姿勢が感じられて、運営する星野リゾートという企業の在り方に感動しました。また今まで自分では発見できなかった旅の新たな魅力を教えてもらったような気がしました。星のや竹富島は、竹富島という特別な場所で、特別なサービスを受けることができる稀有な場所だと思います。
